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6 「肌に優しいシャンプーの選び方」第九回 有限会社 あんだんて 有田浩三/メールマガジン61号

10月から選定に関わるキーワードの意味するところを検証しています。先月は、“無添加”で今月は“無香料”、“アミノ酸系”、弱酸性“などです。「アトピーだから香りを楽しめない。」と悲観的に考える必要はありません。最近はいろいろな方法が考えられていますし、世の中に溢れている香りのよいシャンプーの技術的背景を知ると納得します。

★無香料
香りはアレルギー性、お好み、感度など個人差がありますので最終的には使って確認されるのがよいでしょう。最近の香料は進歩していますが、天然の香料は多数の化学物質の集合体ですのでアレルギーのある方は注意が必要です。(*1)
無香料は、やり方によっては香りを楽しむこともできます。
○香りのよいシャンプーの背景:汎用シャンプーに多用される界面活性剤は基材臭があるので香りをつけることでカバーします。そのためどうしても強い香りになってしまいがちなので独特の香りをつけてそれをPR材料にします。
○香りのある無香料:全成分表示で「香料」と定義された成分を配合しなければ「無香料」と表示できます。その上で天然素材の香りとしてオレンジ油などを配合できますので「これが無香料?」という香り豊かな製品もある訳です。
○香りのない無香料:アミノ酸系洗浄成分など香りのない素材を配合する工夫が必要です。香りがない製品のメリットは、それが好みの方もおられますし、さらにアロマテラピーの基礎的知識などがあれば、ご自分の好みと体質に合わせて香りを楽しむこともできます。(*2) 

★アミノ酸
アミノ酸系洗浄成分、保湿成分は低刺激性で使用感もよいので好まれます。このためamino、アミノ酸などを謳ったシャンプーが色々と販売されています。
配合内容からみると次の3種類に大別されます。
○主な洗浄成分としてアミノ酸系洗浄成分を配合したもの
○アミノ酸系保湿成分を配合したもの
○アミノ酸石けんを配合したもの
このうちアミノ酸系洗浄成分を配合したものが正統派と言えるでしょう。保湿成分配合の場合、洗浄成分は何でも良いので低刺激性を期待される方は配合成分をよく吟味されるとよいと思います。洗浄成分、保湿成分ともアミノ酸ならベストです。

★弱酸性
テレビなどの宣伝などをみていると「弱酸性でないといけない」ように感じてしまいますが、それほどでもありません。肌によい一つの条件程度に考えられたらよいと思います。そもそも化粧品は石けん以外一般に弱酸性です。
人のからだにはアルカリ中和能があるので弱酸性は必要ないという方もおられます。アルカリ中和能とは皮脂が皮膚上の酵素によって分解され脂肪酸ができて弱酸性となることを指します。従って石けんのようなアルカリ性のものに接しても数時間で弱酸性に戻ります。しかしアトピーの方は皮脂の分泌が少ないので弱酸性になるのに時間がかかります。アルカリ性の状態に長く置かれることは肌にとってよいことでないのでアトピーの方には弱酸性がお勧めです。

★“無香料”、“アミノ酸”、“弱酸性”、の見方
各項目で触れた技術的背景を知った上で「肌に優しいシャンプー」の選定に活かされたらよいと思います。

*******“香り” と “無香料の楽しみ方” について*****
○(*1)合成香料は1種類(または数種類)の化学物質(化合物)で必要によりさらに混合(調香という)します。一方11月号に書いたように例えばバラの香りは約500種類の化学物質です。天然香料は、天然物から水蒸気蒸留法、溶剤抽出法、圧搾法などで精油の形で取り出します。この段階で化学物質の数はある程度減りますが、必要により混合しますので化学物質の種類は合成法に較べて多いと考えた方がよいでしょう。

参考サイト:香りのお部屋 http://park12.wakwak.com/~alchemist/aroma.html
お勧めの本:中村祥二著「香りの世界をめぐる」(朝日新聞社1,400円+税)
氏は、資生堂の研究所に30年おられた調香師で「香りの文化」への道案内をしてくれます。

○(*2)あんだんてシャンプーをよくご存知のアロマテラピーの専門家に問い合わせたところ詳しい回答のメールをいただきましたので要点を転記させていただきます。「ようこそ!アロマの世界へ」 http://www.kosodate.mitaka.ne.jp/convini/column/aroma/aroma-top.htm
精油の添加量
(社)アロマ環境協会では一般の方には (0.5〜) 1.0%以下を奨めています。精油は1滴が0.05mlですので50mlのシャンプーでは5滴〜10滴です。私のレシピでは8滴と書きました。これでは一般のシャンプーよりは香りは弱く感じられるかも知れませんが、実際にお風呂でこのシャンプーを使うと、蒸気の力によってアロマバスのような雰囲気が味わえるので幸せな感じになりますし生徒さんには結構好評ではあります。最初は1〜2滴から様子を見ていただきながら徐々に増やしていただくのがよいと思います。なお、3才以下の乳幼児には精油は肌には使用せず芳香浴のみとしています。また既往歴のある方、妊産婦さん、乳幼児などは使用できない精油もありますので、精油の注意事項をよく理解した上で使用するようにしましょう。
抗菌力と使用期間
精油には抗菌力がありますが、手作りの物は防腐剤も入っておらず雑菌も繁殖しやすいため作成後2週間〜1ヶ月で使用することをお勧めしています。あくまでも精油を使ったものは自己責任で使うということを云われています。
(あんだんて注)ディスペンサー(ポンプ)のワンプッシュは3mlです。これを一般的な使用量と考えれば、あんだんてミニボトルは40mlなので毎日使った場合は約2週間となります。

社団法人アロマ環境協会のホームページ http://www.aromakankyo.or.jp/index.html


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2012年01月01日 00:19に投稿されたエントリーのページです。

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