アレルギー情報館・対策

食物アレルギー対策

その他

仮性アレルゲン

仮性アレルゲンとは、食品中に含まれる化学物質で、アレルギー反応と同様な皮膚の赤みや痒みを引きおこすものを意味します。代表的な物質として、ヒスタミン・セロトニン・チラミンといった生体アミン類や、神経伝達物質の一つであるアセチルコリンが挙げられます。摂取した直後に即時型アレルギーに似た症状が見られますが、多くの場合は症状が軽く一過性で、1時間以内には消失します。しかし、こうした物質を大量に含む食品を摂取した場合には、全身の蕁麻疹や頭痛、ぜん息発作など強い症状を経験する場合もあります。

代表的なものは、サバ科の魚(サバ、マグロ、カツオなど)に蓄積されたヒスタミンによるサバ中毒や、古くて過剰に発酵したチーズによるチラミン中毒などが知られています。

ヤマイモは、アセチルコリンを含む代表的な食品で、とろろ芋で口のまわりが赤くなることは多くの人が経験します。しかし、中にはヤマイモアレルギーで全身症状が起きる場合もあり、IgE抗体の検査による確認が可能です。

 

授乳中のお母さんの除去

母乳中には、お母様の食べた食物がごく僅かに出てきます。そのため、離乳食をまだ始めていない赤ちゃんでも、母乳を介して卵や小麦アレルギーになることがあります。

母乳中に含まれるアレルゲンの量は、アレルギー症状を起こす濃度の千分の一程度(母乳1mlあたり数十ナノグラム)です。お母様がアレルゲン食品を食べると、その後1時間から5時間程度の間、母乳中に出てきます。

母乳中のアレルゲンは、量が少ない上に大部分がIgA抗体にブロックされているため、赤ちゃんが母乳を飲んでも症状を起こさないか、ごく軽い症状のことが大部分です。それでも、4-5カ月の赤ちゃんのアトピー性皮膚炎が、お母様のアレルゲン除去でよくなるケースは沢山あります。血液検査などで疑わしいアレルゲン食品が見つかった場合は、お母様の除去に挑戦してみる価値があります。

お母様がアレルゲン食品をどうしても食べたい場合は、食べた後2回くらい母乳を絞って飲ませないようにすれば大丈夫です。その間に飲めるミルク(ミルクアレルギーの場合は治療用ミルク)を準備しておきましょう。

湿疹が良くなって赤ちゃんが10カ月くらいになると、お母様が多少アレルゲンを食べても症状が出なくなってきます。お母様が加工品まで厳密に除去しなければならない期間は、それほど長くありません。

お母様の除去食は、お母様自身の健康や生活に大きく影響しますから、必ず主治医の先生と相談をしながら進めて下さい。

 

妊娠中の除去食によるアレルギーの予防

妊娠中・授乳中に卵や牛乳など特定の食物を除去して、赤ちゃんのアレルギーを予防できないか、という研究は、以前から世界中で行われています。その結果、すべての研究で、アトピー性皮膚炎や喘息など、アレルギー疾患全体を予防する事に失敗しています。つまり、妊娠中の除去食で、アレルギーを予防することはできません。

妊娠中から授乳中に、お母様が卵を完全に除去すれば、卵アレルギーは予防できます。しかしそのためには、卵をごく微量に含む食品をすべて完璧に除去する事が必要で、卵料理だけを控えても予防効果は得られません。また、仮に卵を完璧に除去しても、小麦アレルギーは予防できません。

アメリカ小児科学会は、ピーナッツアレルギーを予防するために、妊娠中のピーナッツ除去と、子どものピーナッツ摂取開始を3歳以後にする事を推奨しています。しかしそれ以外では、日本を含むすべての国で、アレルギー予防のための食物除去は推奨していません。
 
addbosyuu


Page Top