アレルギーっ子の災害対策

東日本大震災から学ぶ

支援活動(2013年度報告)

【「住まいの改善指導・調査」4/4(木)~4/6(土)】

2013年4月4日(木)~4月6日(土)に、気仙地域(陸前高田市、大船渡市、住田町)における「住まいの改善指導・調査」と、大船渡で6月30日(日)に開催予定の「アレルギー講演会と交流の集い」の打ち合わせを主な目的として、大船渡市と陸前高田市を訪問しました。
 住まいの調査は、東北地域の復興支援事業の一環として、また同時に、近い将来起こると言われている災害に備える調査の一環として、名古屋工業大学大学院工学研究科産業戦略工学専攻 水谷彰夫教授、 中部大学応用生物学部 須藤千春教授らと、岩手県、陸前高田市、大船渡市などの協力を得て行っています。
対象の仮設住宅および戸建住宅30軒に対して、昨年の9月には基礎調査を、また、10月~11月にかけて個別訪問調査を、加えて12月には、「結露の発生状況」の調査を行いました。今回は、調査開始から半年たちましたので、再度一軒ごと訪問をしてダニ及びダニアレルゲン量の測定、聞き取りによる環境調査、居室内の温湿度測定と、今後半年間の継続調査のお願いをいたしました。調査は、今回同行した水谷研究室の研究員と建築デザイン学科の准教授3名で、4月4日(木)~8日(月)にかけて行いました。
一方、中西は、東北連絡所スタッフの村上さん菊池さんと、6月30日の講演会の打ち合わせを行い、ご協力をいただく県立大船渡病院の渕向先生をはじめ地元開業医の大津先生を訪問。講演会の周知依頼をするために、大船渡市と陸前高田市の教育委員会や児童家庭課など保育園担当課、保健所・保健センター、保育園など二日間かけて訪問しました。
どこも皆、講演会の主旨について歓迎をされ快く広報を引き受けてくださいました。6月30日に多くの方がご参加いただけることを願い、楽しみな気持ちになりました。
また、東北連絡所として一室をお借りし2年近くお世話になった「気仙教育会館」にも伺い御礼をいたしました。
栗木の体調が思わしくなく、バトンタッチして大船渡にいきましたが、滞在中の4/5の朝にご家族から訃報が届き愕然としました。名古屋に戻り今回の報告をするまで待ってほしかった・・・と思いましたが、涙をこらえ自治体を訪問する中で、何もかもがスムーズに進み、予定以上のことを達成できた時に、栗木がそばで見守ってくれていたに違いないと思えてきました。また、大船渡にいってみて、栗木が成した事業の偉大さと作ったネットワークや人間関係の温かさに感動をし、なぜ大船渡に楽しみに通ったのかがよくわかりました。
栗木が東北にかけた熱い想いをひきついで、まずは今年度の住まいの調査とアレルギー講演会を滞りなく行い成果をだすことで、天国から褒めてもらえるかな、と思っています。
 
 

【アレルギー講演会・6/30(日)】

岩手県大船渡市にて「アレルギー講演会と交流の集い」を行いました。講師には、東京から同愛記念病院・小児科の増田敬先生にお越しいただき、
「こどものアレルギーと向かい合うための知識」をテーマに、
アレルギーについての基礎的なお話しをわかりやすくしていただきました。参加者は、患者家族、自治体職員、子育て支援団体の方など、60家族でした。
大船渡の事務局スタッフとして講演会の準備をお手伝いくださった、子育てサポーター「スマイル」さんが、30人もの子どもたちの託児も引き受けてくださいましたので、お父さんお母さんは安心をして、しっかり聴講することができました。
講演会終了後は、アレルギー対応のカレー(永谷園)やアルファー化米(アルファー食品)の試食会を行い、平行して、ご希望の方に個別相談会も開催しました。

12組のご家族の質問に対して、講師の増田先生に加え、大船渡病院の渕向先生と
遠藤先生が答えてくださいました。また、アレルギー支援ネットワークの榊原(管理栄養士)が、食事に関するご質問に答えました。
4/5に亡くなった栗木が、半年以上かけて準備をしてきたこの講演会に、
多くの皆さんが参加し、よかったという感想をいただくことができ、ホッといたしました。
 
 

大船渡講演会・増田先生

個別相談会

 
 

【「住まいの改善指導・調査」事業の最終調査・9/23(月)~9/26(木)】

最終調査として、再度一軒ごと訪問をして、再びダニ及びダニアレルゲン量の測定、聞き取りによる環境調査、居室内の温湿度計の回収をし、1年間の調査の御礼をいたしました。調査は、今回も同行した水谷研究室の研究員と建築デザイン学科の准教授、計4名で行いました。1年間継続して行った調査結果が出ましたら分析をして、市の関係課や仮設の住民の方にフィードバックをいたします。
 
 

【「こそだてシップ」主催のママサロンにて「アレルギー勉強会」・10/15(火)】

大船渡市のNPO団体である「子育てシップ」からご依頼があり、ママサロン(大船渡市と陸前高田市でそれぞれ月に1度開催・子育てシップ主催)の定例会(今回は陸前高田市)で、アレルギー勉強会の講師を中西が担当いたしました。
出席者は、20家族と、スタッフ5名でした。
アレルギー疾患をもつ患者家族は4組で、勉強会終了後にも個人的に質問にこられました。陸前高田市には、アレルギー専門医がおらず、不安な様子でしたが、アレルギーに関する基礎的な知識をお伝えしたり、近隣の医療機関の情報をお伝えしたりしました。
 
 

【釜石市立平田幼稚園での「アレルギー勉強会」・12/2(月)】

釜石市平田幼稚園よりご依頼があり、12/2(月)「アレルギー勉強会」の講師を中西が担当いたしました。参加者は、アレルギー疾患を持つ園児の母親とアレルギーが心配な母親、保育士・幼稚園教諭の方、合わせて20人の参加でした。食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、ぜん息などアレルギー疾患の症状や治療、園や家庭での対応など基本的なことをお伝えし、様々な疑問や質問にお答えしました。釜石市には、アレルギーの専門医がいないため、食物アレルギーやアトピー性皮膚炎の専門治療ができる医療機関がほとんど無く、アレルギー(の親)の会もありません。気軽に相談できる場がないため、患者家族の方は悩んでおられました。患者家族の方には、困ったことがあれば、いつでもお電話ください、とお伝えして勉強会は終了しました。
昨年、釜石市の保育園を対象に行いました「アレルギー講演会」がきっかけでご要望をいただき、今年は、幼稚園で勉強会を開催することができました。東日本大震災における、アレルギー患者の方の支援活動を継続する中で、講演会や勉強会など、アレルギーに関する普及啓発活動をおこなってきました。私たちにできることは小さな事かもしれませんが、コツコツと継続して活動をしていくなかで、アレルギーに関する理解が進んでいくことを望んでいます。
 

【若手の小児科医への研修支援・2013年6月~2014年2月】

支援活動を継続する中で、岩手県内のアレルギー専門医が少ないこと、特に気仙地域には専門医が不在であることが明らかになったため、岩手県内の若手の小児科医への研修支援として、あいち小児保健医療総合センターでの研修を企画実施、滞在費の補助をさせていただいています。
すでにお一人は6月~9月に研修を終え、岩手県内でアレルギーの専門治療をされていますし、もうひとりの医師は12月~2月の予定で、現在研修中です。
子どものアレルギー疾患に悩む患者家族の方々の、心の支えとなっていただけることと期待しています。
 


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